8526「首位につける」

2022 . 6 . 16

8526

 

先日、ある新聞記事で、日本の男子ゴルフトーナメント初日の記事を見ていたら、写真のキャプションに、

「首位につけた」

とあったのが目に留まりました。普通、

「〜につける」

というのは、

「2位以下に使う」

のではないでしょうか?それと、「2位以下」でも、

「最下位につけた」

とは言わないですよね?「最下位」は、

「沈む」「あえぐ」「甘んじる」「出遅れる」

かなあ。でも「沈む」「甘んじる」は「最終結果」で、

「トーナメント初日には使わない」

ですよね。

実はこの日「首位(トーナメントリーダー)」は「もう一人いた」ので、

「その、もう一人の首位の人につけた」

のなら、少しわかりますが、でも、その場合の正しい表現は、

「首位に並んだ」

でしょうねえ。

 

(2022、6、16)

(追記)

最初に、

「先日、ある新聞記事で、日本の男子ゴルフトーナメント初日の記事」

と「匿名」にしたのは、「名誉を守るため」ではなく、

「その記事を一時的に紛失したから」

で、記憶だけで書いていたからでした。その記事のコピーが出て来ました。

6月10日付「読売新聞」で、

「ASO飯塚チャレンジ第1日」

でした。「宮里初日首位」の見出しで、「宮里優作選手」の写真のキャプションが、

「初日、首位につけた宮里」

だったのです。

「首位に立った」

でいいんじゃないの?

たしかに「池村寛世選手」と共に「―9」で首位なんですけど、

「首位に並んで」

でもいいか。

同じ「読売新聞」の同じ日の女子のトーナメント「宮里藍サントリーレディースオープン第1日」は、「西村優菜選手」が「―7」で首位。見出しは、

「西村『65』首位発進」

で、写真のキャプションは、

「7アンダーで首位発進した西村」

です。実はこちらも「林菜乃子選手」も「首位」に並んでいましたが、「西村選手」にスポットを当てて「首位発進」。なんで「宮里優作選手」は、

「首位につけた」

だったのでしょうかね?

また、自分の原稿を検索していて驚いたのは、「2018年12月3日」に書いた、

「平成ことば事情7016首位につけて」

で、おんなじことを書いていたのです、もう4年前に。その際は「ゴルフ」ではなく、

「スキージャンプ男子」

のワールドカップ第5戦で、

「小林陵侑選手」

でした。

(2022、7