『まぶた』(小川洋子、新潮文庫:2004、11、1第1刷・2021、10、17第17刷)

2022 . 6 . 3

2022_064

 

8つの不思議なお話を集めた短編集。

なんか「ドイツっぽい感じ」(=「グリム童話」的な感じ。でも「グリム」って「ドイツ」だっけ?)がする気がする。

小川さんの本はこれまで「博士が愛した数式」は読んだけど、それ以外、あまり読んでないが、これは高校生の娘が、

「国語の教科書に載っていて、めっちゃすごいと思った。おもしろい!」

と絶賛していた、

「バックストローク」

という作品が入っているので、本屋さんで買って来て、「バックッストローク」だけでなく他の作品も読んでみた。

「バックストローク」は不思議な世界を描いていて、高校生にとっては、めちゃくちゃ化学反応を起こすのかもしれない。私が高校生の時に「安部公房」の作品に化学反応を起こしたような感じがした。

「バックストローク」以外の、

「飛行機で眠るのは難しい」「中国野菜の育て方」「まぶた」「お料理教室」「匂いの収集」「詩人の卵巣」「リウンデンバウム通りの双子」

という7つの作品も、それぞれ不思議な感触と記憶を残したが、私は最初の、

「飛行機で眠るのは難しい」

が面白かった。

解説の堀江敏幸さんによると、小川さんの子の作品群は全て「死の臭いがする」のだそうだ。確かに。

表紙の七戸優さんによるカバー装画も、印象的である。

 

 

(2022、5、23読了)