8455「急死」

2022 . 5 . 11

8455

 

 

5月11日、お笑いトリオ「ダチョウ倶楽部」のメンバー、

「上島竜平さん(61)」

が亡くなりました。自殺とみられています。

驚きました。

ほぼ同年代。「1961年1月生まれ」だそうですから、上島さんのほうが学年は1つ上ですが、同じ「丑年」です。上島さんと同学年のタレントの山田邦子さんも、ブログのコメントの中で、1993年の新語・流行語大賞の大衆語部門で銀賞を受賞した「ダチョウ倶楽部」の有名なギャグを使って、

「聞いてないよォ」

と悲しみを表現していましたが、日本全国、そんな気持ではないでしょうか…。

この訃報を「ミヤネ屋」で伝える際のテロップで、1つだけ、

「急死」

という発注が出て来たのですが、ディレクターから、

「他のテロップと同じく『死亡』でそろえたほうがいいですかね?」

という質問が。

たしかに「急死」は、

「くも膜下出血」とか「心筋梗塞」とかで「急に死ぬことのイメージ」

があり、

「『自殺』は含まれない」

という気がします。もし、

「『亡くなった』という知らせが『急』」

だったしても、「急死」はヘンです。

『広辞苑』を引くと「急死」は、

「突然死ぬこと。急逝。頓死。」

とありました。

『明鏡国語辞典』は、

「突然死ぬこと」(例)旅先で急死する

また『精選版日本国語大辞典』も、

「とつぜん死ぬこと。頓死。急逝。」

とあります。

さらに『新選国語辞典』も

「とつぜん死ぬこと。急逝。」

で、これだと「自殺」も含まれてしまいます。

しかし、『三省堂国語辞典』は、

「心臓まひ・脳出血などの急な病気のために、短い時間のうちに死ぬこと」

とありました。これです!このイメージです。さすが「三国」!

そして『新明解国語辞典』は、

「(1)短期間わずらって死ぬこと。(2)思いがけない事故にあって死ぬこと」

とありました。「事故」も含まれるという解釈ですね。

さらに『岩波国語辞典』は、

「丈夫でいた人(・動物)が、急に死ぬこと。」

とあって「動物」も対象に加えています。

なお「news every.」のサイドスーパーは、

「突然の訃報」

でした。

上島さんが早すぎる死を選んだ理由は分かりませんが、本当に、大変残念な思いです…。

合掌。

 

(2022、5、11)