5月5日は「こどもの日」。「端午の節句」です。男の子の節句。女の子は3月3日、「桃の節句」「ひな祭り」等と書くと、最近は「ジェンダー問題」があるので、どうなのか?と言われますが、どうなのでしょうか?
それはさておき、昔からこの「5月5日」には、
「菖蒲湯」
を行うと言いますね。私は、やったことないんですけど。「冬至」の「柚子湯」は、やりますが。
5月5日のお昼のニュースでこの話題を、読売テレビの黒木千晶アナウンサーが読んでいました。その際に、
「湯船に菖蒲の葉を浮かべる『菖蒲湯』」
という原稿の「菖蒲」を、彼女が「平板アクセント」で、
「ショ/ーブ」
と読んだのが気になりました。
今から38年前の新人時代に、私も彼女と同じように「平板アクセント」で読んで、先輩から、
「『ショ/ーブ』(平板アクセント)じゃないよ、『ショ\ーブ』(頭高アクセント)だよ!」
と指導されたのを思い出したのでした。「関西弁」だと、
「ショ/ーブノハ\ナ」(菖蒲の花)
なんだけどな。
で、そのことを指摘しようと黒木アナの元に行く前に一応、念のため『NHK日本語発音アクセント新辞典』を引いてみたら、
「ショ\ーブ」(頭高アクセント)「ショ/ーブ」(平板アクセント)
の順で「両方」載っているではありませんか!時代が変わったか。
もう一つ、今回の改訂で、見出し語に「アクセント」を付けるようになった『三省堂国語辞典・第八版』も引いてみました。こちらは、アクセントは1つしか載せられないので、「頭高アクセント」の、
「ショ\ーブ」(頭高アクセント)
だけでした。
そもそも「菖蒲湯」の発祥は、男の節句で「兜(かぶと)」まで飾るのですから、
「戦い」
が意識されて、
「勝負(ショ\ーブ)」
と同じアクセントで、葉の形が「刀」に似ているので、
「菖蒲」
が選ばれたとも聞きます。
その意味では、アクセントも「頭高」の「勝負」と同じでないと、まずいのではないか?と思います。
その辺りも含めて、黒木アナウンサーには伝えました。


