8490「利子か?利息か?2」

2022 . 5 . 27

8490

 

 

「2018年」に書いた「平成ことば事情6698利子か?利息か?」の続編です。

 

また「利息」という言葉が出て来ました。そこでまた、

「『利子』と『利息』の違いは、どうだっけ?」

と思ってしまいました。改めて国語辞典を引いてみても、

「『利子』と『利息』は『同じ意味』」

でした。しかも「和英辞典」を引いたら、「利子」も「利息」も英語では、

「interest」

なんです!知ってましたか?大変興味深い。「interesting」!

あ、「利子」と言えば「貨幣論」。

*「利子・貨幣論」(ジョン・ロック)

(Some Consideration of the consequences of the lowering of

interest,and raising the value of money

*「雇用・利子および貨幣の一般理論」(ケインズ)

(The General Theory of Employment,Interest,and Money)

完全に忘れていましたが、英文で「interestが出て来て、あの訳語は、

「利子」

ですよね!これは、どっちの意味なんだろう?「経営者」の立場だから、

「貸し付けた側が取るほうのお金」

ですよね。それが「利子」か。「利子」が生まれるということは、「金貸し」を認めるということなので、

「プロテスタント」

ですね。カトリックは、

「金を貸して利子(利息)を取ることを禁じていた」

のですから。それに「プロテスト(抗議・抵抗)」したのがカルビン、ルターの「プロテスタント」ですよね。この辺りにもつながりそうですね。「宗教改革」と「資本主義」は、ここからもう関連しているのですね。

まあしかし一般的には、

「借りた場合に支払うものを『利子』

貸した場合に受け取るものを『利息』と使い分ける」

ことがあるのではないでしょうか。

「10万円貸してくれたら、『利子』を付けて返すよ」

…なんてことを言いますよね。え?言わない?

「住宅ローン」(借りているお金)に付く金利分=「利子」

「銀行や、ゆうちょ銀行に預けているお金」に付く=「利息」

という具合。

しかし「国税庁」のHPには、課税対象として、

「利子所得」

というのがあります。これも「貸す側」の話か。

自分の持っている「銀行の預金通帳」、2行(2銀行)分を見てみたら、両行とも印字されていたのは、

「利息」

という文字でした。これは「預けている側」ね。

 

(2022、5、27)