去年12月に発売された『三省堂国語辞典・第八版』を読んでいます。
この「第八版」の新機軸の一つは、
「アクセントを取り入れたこと」
だと思います。「見出し語」の横に「赤線」でアクセントが示されていますが、当然のことながら、アクセントは「1種類」しか示せません。本当は2種類以上のアクセントを持つ場合もあると思いますが、それは「アクセント辞典」を見てくださいということで、
「一番優勢なアクセントだけ」
を採用しているものと思われます。「アクセント辞典」ではなく「国語辞典」だから、仕方ないですね。
で、今「い」のところを読んでいますが、その中で気になったのが、
「飯蛸(イイダコ)」
のアクセントですこれが「平板アクセント」の、
「イ/イダコ」
を採用しているのです。それを見て私は、
「え?『飯蛸』は『頭高アクセント』じゃないの?」
と思いました。つまり、
「イ\イダコ」
じゃないのか?と思ったわけです。
そこで『NHK日本語発音アクセント新辞典』(2016年)を引いてみたら、
「イ/イダコ」(平板)「イ\イダコ」(頭高)
の順で「2種類」載っていました。
また、同じ三省堂の『新明解日本語アクセント辞典』(2010年)では、
「イ\イダコ」(頭高)
しか載っていませんでした。
そうすると、この11~12年で、「飯蛸」のアクセントは、
「頭高→平板」
に変化してきているということですね。
飯蛸は、気付いているのか?
これでイイダコ?
(2022、2、10)


