2月2日の「ミヤネ屋」で、
「焼きそば」
という言葉が出て来ました。これをナレーターさんが、「体言止め」の、
「~は、焼きそば。」
という際に「中高アクセント」の、
「ヤ/キソ\バ」
と読んだのを聞いて、
「あれ?『中高アクセント』は関西弁アクセントで、共通語では『平板アクセント』の『ヤ/キソバ』ではないか?」
と思っていたら、もう一度出て来た、助詞「は」が付いた「焼きそばは」は、
「ヤ/キソバワ」
と「平板アクセント」で読んでいたのです。
「体言止め」の場合は、共通語で「頭高アクセント」の「ソ\バ」を、「強調」しようという気持ちが起きるのかもしれません。
『NHK日本語発音アクセント新辞典』の巻末付録「複合名詞の発音とアクセント」(66~67ページ)を見ると、
「〇〇そば」
という複合名詞のアクセントは「2種類」あり、
【中高】「きつねそば」「天ぷらそば」(=「ソ」の後ろで下がる)
【平板】「ざるそば」「盛りそば」「かけそば」
となっていました。つまり、
・「そば」の前が「2文字(2拍)」だと「平板アクセント」
・「3文字(3拍)以上」だと「中高アクセント」になる
ということのようです。ですから「2文字」の「焼きそば」は「平板アクセント」になるんですね。
ちなみに「〇〇うどん」は「アクセント辞典」の複合名詞の所には、載っていなかったのですが、実際のアクセントを見てみると、
「素うどん」「焼きうどん」「おかめうどん」「あんかけうどん」
と、全て「ウ」の後ろで下がる、
「〇/ウ\ドン」「〇/〇ウ\ドン」「〇/〇〇ウ\ドン」
となりますね。
「焼きそば」も、「焼うどん」からの「類推」があって「中高」になったのかもしれません。
(2022、2、2)


