8354「投げキッス」

2022 . 2 . 25

8354

 

 

2月17日の「ミヤネ屋」で、北朝鮮の人の生活を写真に収めたイギリス人外交官の妻のことを紹介しました。

その際に、トラックの荷台に鈴なりに乗った北朝鮮の兵士たちが、彼女がカメラを向けると、手を振り、何と

「投げキッス」

までする兵士もいたと、原稿に書かれていました。

特に違和感はなかったのですが、ディレクターから、

「これ『キッス』でいいんでしょうか?用語集を見ると『キス』しか載っていないんですけど・・・」

と言われて「あっ!」となりました。

たしかに「キス」は、「キス」しか「新聞用語集」には載っていません。「キッス」は見出しにもないのです。でも「投げキッス」は、決して、

「投げキス」

ではないよな。魚の「鱚(キス)」を投げるんじゃないんだから。

それに、

「♪小さく投げキッス する時もする時も」(麻丘めぐみ「わたしの彼は左きき」)

「♪涙のキッスもう一度 誰よりも愛してる」(サザンオールスターズ「涙のキッス」

「♪Kiss(キッス)in blue heaven」(松田聖子「天国のキッス」)

など、歌に出て来るものも、

「キッス」

が多いではないですか!(道浦の感覚による)他にもいっぱい、ありますよね、皆さん!

国語辞典には「投げキッス」を載せているものも「投げキス」というのを載せているものもありました。

結局悩んで、テロップは「投げキス」、読み(原稿)は「投げキッス」にしました。

これ、よく考えたら「読み方」は、

「投げキッス(ナ/ゲキッ\ス)」

と「中高アクセント」で、「投げキス」となっても、

「投げキス(ナ/ゲキ\ス)」

と「中高アクセント」で読めば、そんなに気になりませんよね。「平板アクセント」で、

「ナ/ゲキス」

と「投げやり」に読むと、違和感があるのですけどね。

グーグル検索では(2月25日)、

「投げキッス」= 73万9000件

「投げキス」 =286万0000件

おや?「投げキス」のほうが「4倍多い」のか。不思議・・・。

 

(2022、2、25)