著者・白井聡の主張は一貫している。
「永続敗戦論」
である。日本という国は、「太平洋戦争」(第二次世界大戦)の敗戦後、「戦争責任」にきっちりとカタをつけないまま、「象徴天皇制」という形で民主主義国家の道を歩んできた。アメリカに歩まされて来た。「戦前の天皇」に代わって「アメリカ」が「戦後の天皇の地位」=「戦後の国体」を占めることになったというのである。
その意味で「主権者たる国民がいない国=日本」。見た目は独立国のようだが、実は「真の独立」をなし得ていない、「主権」がないいのだから「主権者」もいない。「主権のようなもの」を与えられているだけで、それは「真の主権ではない」ということである。
アメリカの属国化と引き換えに守ってもらっている。
言ってることは、なるほどと思うのであるが、白井聡は右翼なのか?左翼なのか?「愛国者」であることはわかるのだが。
(2021、10、23読了)


