8230「ふとんを着る」

2021 . 10 . 28

8230

 

フェイスブックで、

「布団を着る」

と書いたら、香川出身で現在、東京で生活している先輩から、

「『布団を着る』って、関東では言わないけど、関西方言かな?」

と言われて、

「え?そうなの?」

とビックリしました。「気付かれない方言」なのかな?

標準語(共通語)では「(かけ)布団」は、

「かける」

しかないのでしょうか?(もちろん「敷き布団」は「敷く」ですが、関西人は「引く」と言いますな。)

ネット検索してみたら、この話題、もう15年前に出ていました。

2006年2月8日の読売新聞の「発言小町」で、

『「布団を着る」は標準語、方言?』

というまさに「そのものズバリ」です。

東京出身のこの発言者(トピ主さん)は「布団を着る」は初めて聞いたそうですが、いろいろ調べて、

「東北、関西、九州では使うらしい」

というところまで突き止めています。そしてこの発言に反応して、

「福島県、愛知県、石川県、山口県、佐賀県、長野県、徳島県、富山県、京都府」

の方も「布団を着る」と言うと。京都府の人は、「かけ布団」ではなく

「着布団」

と言うと。あ、私も言います!「着布団」。「かけ布団」も言うけど。

また「俳句」でも「布団を着る」は使われているとして、

「布団着て 寝たる姿や 東山」(服部嵐雪)

を多くの方が挙げてらっしゃいます。だから、

「方言ではない」

のではないかという意見も。また、

「かい巻き布団」

の場合は、袖があって「綿入り丹前」のような感じで「服」のイメージがあるので、

「着る」

でも違和感がないという意見も。

東京都、神奈川県、千葉県の人は「言わない」そうです。

うーむ。「古語」ということなのかな?「古語」でも「現在でも使われている」なら「古語とは言えない」し・・・どうなんでしょうね?

 

(2021、10、28)