「高学歴」
という言葉の意味は、もともと、
「大学あるいは大学院卒」
を指しました。また、
「最高学府」
という言葉も、
「大学」
を指しました。しかし最近は、
「高学歴」=偏差値の高い大学卒
「最高学府」=偏差値の高い大学、特に「東大」など
を指して使われることがあります。
その原因を考えてみました。
ま、考えるまでもなく、すぐに皆さん思いつくでしょう。これは、
「大学進学率の上昇と、大学数の増加と少子化が原因」
だと思われます。
「大学進学率」は、1950年代から60年代が「10%」を下回っていましたから、
「大学へ行くこと=高学歴」
であったのですが、2020年の大学進学率は、
「55%」
つまり、
「半数以上が大学へ行く」
のですから、もはや「高学歴」とは言えません。
その一方で大学の数は増えて、「子どもの数=受験生の数」は減っていますから。大学は、
「広き門」
となり、大学を選ばなければ、
「誰でも入れる」
ようになっています。そんな中でもやっぱり、偏差値の高い、入学が難しい大学は依然としてありますから、そういう所を指して、
「最高学府」
と呼び、その「最高学府」を出ている人を、
「高学歴」
と呼ぶのでしょう。言葉は同じでも、その意味するところは、時代と共に移り変わってきているということでしょうね。
(2021、10、15)


