8176「ふつふつとわき上がる」

2021 . 8 . 12

8176

 

 

「わく」

という言葉の漢字表記には。

「沸く」「湧く」

の2通りあります。意味の違いは、

「沸く」=沸騰する

「湧く」=湧き水の様に滾々(こんこん)とあふれてくる

ですね。「沸」は昔から「常用漢字」でしたが、「湧」は2010年の改定で常用漢字の仲間入りしました。その前は「湧く」の意味の場合は「平仮名」で「わく」と書くか、ルビを振って「湧(わ)く」としていましたが、今は「ルビなし」で使い分けなければなりません。

それで今回、問題になったのは、

「自信がふつふつと、わいてきました」

という場合の「わく」です。これは、

「気持ちがわき上がってくる」

のであれば、

「湧く」

ですが、「ふつふつと」は、実は漢字で書くと、

「沸々と」

なのです。だから、

「水が沸騰するときに、気泡が上がってくる様子」

を指しているのであるならば、

「沸き上がってくる」

でも良さそうです。

しかし、この場合は「気持ちが」というところにポイントがあるので、

「湧き上がる」

にしました。

 

(2021、8、12)