「わく」
という言葉の漢字表記には。
「沸く」「湧く」
の2通りあります。意味の違いは、
「沸く」=沸騰する
「湧く」=湧き水の様に滾々(こんこん)とあふれてくる
ですね。「沸」は昔から「常用漢字」でしたが、「湧」は2010年の改定で常用漢字の仲間入りしました。その前は「湧く」の意味の場合は「平仮名」で「わく」と書くか、ルビを振って「湧(わ)く」としていましたが、今は「ルビなし」で使い分けなければなりません。
それで今回、問題になったのは、
「自信がふつふつと、わいてきました」
という場合の「わく」です。これは、
「気持ちがわき上がってくる」
のであれば、
「湧く」
ですが、「ふつふつと」は、実は漢字で書くと、
「沸々と」
なのです。だから、
「水が沸騰するときに、気泡が上がってくる様子」
を指しているのであるならば、
「沸き上がってくる」
でも良さそうです。
しかし、この場合は「気持ちが」というところにポイントがあるので、
「湧き上がる」
にしました。
(2021、8、12)


