8160「愚妻・愚息」

2021 . 7 . 27

8160

 

書き言葉では、

「妻」「息子」「弟」「妹」

といった、

「自分よりも目下に当たる家族のこと」

を他人に伝える際に、「謙遜」して、

「愚」

という文字を、その家族との関係の文字の前に付けることがあります。

「愚妻」「愚息」「愚弟」「愚妹」

といったものです。まあ、かなり年配の人でないと、いまや使わないのかもしれませんが。

自分で使うか?と聞かれたら・・・使いにくいなあ。「愚妻」は絶対NGですねえ。

「愚息」は、

「豚児」

とも言いますよね。これも嫌だなあ。言われたら嫌だなあ・・・太っていても太っていなくても。体形は関係ないけど。まだ「愚息」のほうが、マシだなあ。

「愚息」とは言っても、

「愚娘」

とは言わないな。何でだろう?「女」は視野に入っていなかったのか?昔は。いま、

「愚息=グソク」

と聞くと思い浮かべるのは、

「ダイオウグソクムシ」

ですね。あれは、

「具足」

ですけどね。

やっぱり、現代における問題は、

「『愚妻』という言葉はあっても『愚夫』という言葉はない」

ところなんでしょうかねえ。

 

(2021、7、27)