書き言葉では、
「妻」「息子」「弟」「妹」
といった、
「自分よりも目下に当たる家族のこと」
を他人に伝える際に、「謙遜」して、
「愚」
という文字を、その家族との関係の文字の前に付けることがあります。
「愚妻」「愚息」「愚弟」「愚妹」
といったものです。まあ、かなり年配の人でないと、いまや使わないのかもしれませんが。
自分で使うか?と聞かれたら・・・使いにくいなあ。「愚妻」は絶対NGですねえ。
「愚息」は、
「豚児」
とも言いますよね。これも嫌だなあ。言われたら嫌だなあ・・・太っていても太っていなくても。体形は関係ないけど。まだ「愚息」のほうが、マシだなあ。
「愚息」とは言っても、
「愚娘」
とは言わないな。何でだろう?「女」は視野に入っていなかったのか?昔は。いま、
「愚息=グソク」
と聞くと思い浮かべるのは、
「ダイオウグソクムシ」
ですね。あれは、
「具足」
ですけどね。
やっぱり、現代における問題は、
「『愚妻』という言葉はあっても『愚夫』という言葉はない」
ところなんでしょうかねえ。
(2021、7、27)


