8147「飛車を打つ」

2021 . 7 . 16

8147

 

 

7月14日の「ミヤネ屋」で、藤井聡太二冠の「王位戦」防衛戦の第2局の様子をお伝えしました。その放送前に、ナレーター中矢さんから質問を受けました。それは、

「手駒の飛車を1日目に打って出た」

という原稿の文章はおかしくないか?ということでした。

なんとなく、おかしいですね。

たぶんこれは、

「手駒を打つ」

というのと、

「(作戦に)打って出る」

というの意味の「打つ」を、

「1つにまとめてしまっている」

ところに違和感があるのでしょう。担当のディレクターとも話して、

「手駒の飛車を、1日目に打つという手に出た」

に直しました。

なお、「将棋」は原則、

「指す」

で、「囲碁」が、

「打つ」

ですが、相手の駒を取って持っている「手駒」を盤上に出すときのみ、「将棋」でも、

「打つ」

と言います。その他、駒別の表現としては、

「金」は「引く」

「桂馬」が(を)「跳ねる」(=桂馬が進むこと)

などもありますね。

 

(2021、7、16)