8142「有給か有休か」

2021 . 7 . 14

8142

 

 

7月8日発売の漫画週刊誌「モーニング」に連載中の「ハコヅメ」(泰三子)のセリフで、

「有給」

という言葉が出て来たのに目が引かれました。これは、

「有休」

なのではないのか?と思ったのです。

正式名称は、

「有給休暇」

であり、それを略す時に、

「複合語の前半だけ」

を使って後半を略すると、

「有給」

になり、

「前半と後半の頭の漢字を取る」

と、

「有休」

になるということです。つまり、

「有給」は、「携帯電話」を略して「携帯」というのと同じ略し方で、

「有休」は、「育児休暇」を略して「育休」というのと同じ略し方です。

漢字ではないけれど「リモートコントロール」を略して、

「リモート」ならば「有給」と同じ

「リモコン」なら「有休」と同じです。

そもそもこの「休暇」は、

「有給休暇」

が大きな「くくり」であって、そこから枝分かれして、

「年次有給休暇」(年休)

「特別有給休暇」(特休)=冠婚葬祭関連(忌引き、結婚休暇、産休、育休など)

「代替有給休暇」(代休)

があると考えられます。

そして「正社員」にとって「休暇」は「有給」なのが当たり前ならば(「有給」ではなく)、「休暇」を強調して、

「有休」

となるのではないでしょうか。

この中の「年休」が、私たち労働者側が「自由に」取る権利がある休暇のように思います。(家の用事・冠婚葬祭で取るのではなく、また休日出勤の代わりに取るのでもないという意味で)

その「年休」が「有給休暇」の代表的なものなので、

「有休」(有給)

と呼ぶことも多いのではないでしょうか?

また、「経営者側」から言うと、「給料を支払って」休ませるかどうかがポイントなので、

「有給か無給か」

がポイントになるので、

「有給」

という表記になり、逆に「労働者側」から言えば、「働く」のは「有給」が当たり前の前提条件で、その「有給」で「休むことができる」ことが主眼になるので、

「有休」

という言葉を使いがちなのではないか、とも思うのですが、どうも企業・職種・雇用形態によって、この「有休」「有給」の表記は違うようでもあります。

 

(2021、7、14)