大関・朝乃山が緊急事態宣言中に、協会から外出が禁止されていたにもかかわらず、接待を伴う飲食店に複数回、飲みに出かけ、それに対する日本相撲協会の聴取にも「ウソ」の回答をしていたことがわかり、6場所の出場停止と50%減給6か月の懲戒処分となりました。
驚いたのは、一緒に飲みに行っていて、協会の聴取に関しても口止めをするようにアドバイスしたのが、年上のスポーツ紙の記者であったということでした。「スポーツニッポン新聞社」は6月10日、東京本社編集局元記者(44)を同日付で諭旨解雇処分にしました。
これに関して「スポーツニッポン新聞社」はホームページで、
「おわび」
を載せました。その文章の中に、
「規則遵守」「2度とないよう」
という文字がありました。
同じ文章がそれを報じた実際の「スポーツニッポン」の紙面では、
「規則順守」「二度とないよう」
となっていました。
実は、新聞や放送各社が所属する「日本新聞協会新聞用語懇談会」編の『新聞用語集』では、「『遵守』の『遵』の字は、常用漢字ではあるが、使わない」
ことになっていて、代わりに、
「順」
を使うことになっているのです。
スポニチの「会社広報」はそういう事情を知らず、校閲(整理部?)は、きっちりそのルールを(文字通り)、
「順守した」
ということでしょう。
同じく「2度とない」も、言葉の意味は、
「決して」
という意味合いで、
「3度とないように」「4度とないように」
とは置き換えられないので、「漢数字」で、
「二度とないように」
と書くのが校閲のルールなので、きっちりそれが守られているが、「会社広報」は特にそういう意識はなかったということでしょう。つまり、
「紙面には校閲チェックが入っているが、会社の謝罪文には校閲が入っていない。」
ということがHPと実際の紙面から見て取れました。


