『岸惠子自伝~卵を割らなければオムレツは食べられない』(岸惠子、岩波書店:2021、5、1)

2021 . 6 . 16

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去年の5月に「日経新聞」の「私の履歴書」に書いた自伝が好評で、いくつもの出版社から「自伝を出しませんか」と言われて、あの連載では書き足らなかったことも書き足して、1年後に岩波から出版の運びになったそうだ。

岸さんにとって「5月1日」というのは、とても大切な日で、この本の出版日も「5月1日」。日本を飛び出して「結婚」したのも「離婚」したのも「5月1日」なのだそうです。

なんで、離婚しちゃったんだろう?日本で仕事をして、家庭(フランス)を長らく空けている間に「他の女」が、ご主人との隙間に入り込んでしまったということだけど・・・。

それにしても、この人はすごい人だなあと、改めて思った。世界を股にかけて活躍する人は、こんな感じだな。

早稲田大学グリークラブの大先輩で、ヨーロッパの歌劇場で活躍されことし1月に亡くなった、バス歌手の岡村喬生さんは、

「チャンスがあったら必ず挑戦しろ」

と常日頃おっしゃっていたが、岸さんの元・ご主人が言ってくれてこの本のサブタイトルにもなっている、

「卵を割らなければオムレツは食べられない」

は、全く同じことだな。異口同音。

そうそう、岸さんと岡村先輩、「同い年」ではないか?と調べたら、

岡村先輩が、「1931年10月25日生まれ」

岸惠子さんは「1932年8月11日生まれ」

「1歳違い」ですね。

そして「もしや?」と思って、訃報が伝わったばかりの作曲家「小林亜星さん」の誕生日を調べたら、なんと小林さんは、

「1932年8月11日生まれ」

だったのです!

「岸惠子さんと小林亜星さんは、生年月日が全く同じ」

だったのでした。うーむ、この偶然に驚いた。

 

 

(2021、6、8読了)