8081「エノキタケか?エノキダケか?」

2021 . 6 . 10

8082

 

 

「竹」の名前は「真竹」「青竹」「竿竹」というように、

「○○ダケ」

と濁る傾向があります。それに対して「キノコ」の名前は、「椎茸」「松茸」のように、ほとんどが、

「○○タケ」

と濁らない傾向が強い。そんな中で、

「エノキタケ」

だけは、かなり、

「エノキダケ」

と濁る傾向が強いのではないでしょうか?

グーグル検索では(6月9日)、

「エノキタケ」=55万7000件

「エノキダケ」=20万6000件

でした。

辞書を引いて「タケ」か「ダケ」か見てみたら、

【見出しが「ダケ」】=5種類

・「新明解国語辞典・第8版」(2020

=見出しは「えのきだけ」。語釈の中に「えのきたけ」とも、と。

・「明鏡国語辞典・第3版」(2021

=見出しは「えのきだけ」。語釈の中に「えのきたけ」も。

・「三省堂国語辞典・第7版」(2014)=見出しは「えのきだけ」。

・「三省堂現代新国語辞典・第6版」(2019

=見出しは「えのきだけ」。語釈の中に「えのきたけ」も。

・「NHK日本語発音アクセント新辞典」(2016

=見出しは「えのきだけ」のみ。(旧のアクセント辞典(1998)も)

 

【見出しが「タケ」のみ】=5種類

・「精選版日本国語大辞典」

=見出しは「えのきたけ」のみ。

・「現代国語例解辞典・第5版」(2016

=見出しは「えのきたけ」。見出しの下に「えのきだけ」の表記も。

・「新選国語辞典・第9版」(2011

=見出しは「えのきたけ」のみ。

・「広辞苑・第7版」2018

=見出しは「えのきたけ」のみ。

・「大辞林・第4版」(2019

=見出しは「えのきたけ」のみ。

 

そして、

・「岩波国語辞典・第8版」(2019)=両方「見出し」にない!

でした。

 

(2021、6、9)