5月24日、「ミヤネ屋」で、兵庫県・淡路島の「大観音像」が解体されるというニュースをお伝えしました。その原稿に関して、放送前にTデスクが質問してきました。
「この大観音像に、『鎮座している』と言って良いでしょうか?」
あ、なるほど。高さ100メートルもあって、
「立っている」
のに、
「鎮座」
というのは、たしかに違和感がありますね。
辞書を引いてみると。もともと「鎮座」は、
「神霊がその場所を自分の土地として、長くとどまること」
を言うので、
「座=場所」
であり、
「立っているか、座っているかは関係ない」
のですね。まあ大体「座を占める」ときは「立ってないで、座る」わけですが。
しかし、そこから転じて「2番目の意味」として、
「人や物がどっかりと座っている。座を占めている」
という意味も出て来たので、どうしても、
「座っているイメージ」
があります。
そうすると「仏像」が「立っているか、座っているか」が気になり、さらに大体、
「仏像は『座っているもの』が多い」
ので、
「立像が鎮座」
というと「あれ?」っと思うわけですね。
タイかシンガポールかには、
「寝ている(横になっている)仏像」
もありましたが、あれも一応「鎮座」でいいんだろうなあ。
(2021、5、24)


