また「夫婦別姓問題」が取り上げられて、自民党内でも意見が分かれているようです。
先日、中村敏子さんの『女性差別はどう作られてきたか』(集英社新書)を読んでいて、「家」における「家父長制」にも「2つの潮流」があるということを知りました。
1つは「家父長=父」
もう一つは「家父長=夫」です。
そして、江戸時代までの「中国由来」の「家父長制」は「父」が家父長で、明治以降、「西洋由来」の「家父長制」で「夫」が家父長になったと。
「夫婦別姓」は「家」の問題だけれど、「父」が家父長であれば、結婚して「嫁いだ」としても、「実家の父」の権威が「夫」より強く、「嫁ぎ先に出向しているようなもの」なので「夫婦別姓」もあり得たが、「夫」が「家父長」の下では、それはあり得ないのだと。
なるほど、そういう考え方もあるのか。
そしてもう一つ気付いたのは、日本は、
「戸籍制度」
によって国民を把握しているわけですが、「戸籍制度」は明らかに、
「家制度」
をベースにしていますね。でも非婚率も高くなっていて、
「一家族=一人」
という世帯も増えて来ている。そうすると「戸籍制度」の必要性が低下しているのではないか?
それに対して、今さかんに、
「マイナカードを取ると、5000ポイントもらえる」
などとニンジをぶら下げている、
「マイナンバーカード」
は、
「個人」
に紐づけているわけです。本来「戸籍」があれば「マイナンバー」は必要ないはずです。でも、「戸籍」ではなく「マイナンバー」に軸足を移そうとしているのはどういうことなのか?やはり政府は、
「家族制度に基づく国民統治の限界」
を感じているからではないのか?
「個人」に基づく「マイナンバー」を推進するのであれば、当然、
「夫婦別姓も推進する」
ことになるはずなのですが、
「マイナンバー制度は推進するけど、夫婦別姓は推進しない」
のは、矛盾を抱えているのではないか?と思うのえすが、いかがなものでしょうか?
そもそも「夫婦別姓」と言っても、
「選択的夫婦別姓」
ですから、
「別姓にしたくない人は、別姓にしなくてよい」
ので、
「全ての夫婦が別姓にすべきだ、というわけでない」
のですけどね。



(追記)
ということで「8000回」、到達です!パチパチパチ!
これまでの「1000回ごとの到達日」を改めて記しておきましょう。
第1回 =1999、 4、15「超永久保存版」(HPへのUPは1999、7)
1000回=2003、 1、10「ガタンゴトン」
2000回=2004、12、 3「ボンタンと文旦」
3000回=2007、 9、16「420円のアクセント」
4000回=2010、 5、24「『くびちょう』か?『しゅちょう』か?」
5000回=2013、 2、18「七冠の読み方」
6000回=2016、 2、15「立ち振る舞い」
7000回=2018、11、 7「強者の論理」
8000回=2021、 4, 4「夫婦別姓とマイナンバー制度と戸籍制度」
1 ~1000回=3年 6か月
1001~2000回=1年11か月
2001~3000回=2年 9か月
3001~4000回=2年 9か月
4001~5000回=2年 9か月
5001~6000回=3年 0か月
6001~7000回=2年 9か月
7001~8000回=2年 5か月
この「8000回」までの「1000回」は、これまでよりもアクセルふかしてますね!
予定よりも数か月早く、到達しました。頑張った!
これも「通過点」。
まだまだ頑張ります!!
(2021、4、7)