8000「夫婦別姓とマイナンバー制度と戸籍制度」

2021 . 4 . 4

8000

 

また「夫婦別姓問題」が取り上げられて、自民党内でも意見が分かれているようです。

先日、中村敏子さんの『女性差別はどう作られてきたか』(集英社新書)を読んでいて、「家」における「家父長制」にも「2つの潮流」があるということを知りました。

1つは「家父長=父」

もう一つは「家父長=夫」です。

そして、江戸時代までの「中国由来」の「家父長制」は「父」が家父長で、明治以降、「西洋由来」の「家父長制」で「夫」が家父長になったと。

「夫婦別姓」は「家」の問題だけれど、「父」が家父長であれば、結婚して「嫁いだ」としても、「実家の父」の権威が「夫」より強く、「嫁ぎ先に出向しているようなもの」なので「夫婦別姓」もあり得たが、「夫」が「家父長」の下では、それはあり得ないのだと。

なるほど、そういう考え方もあるのか。

そしてもう一つ気付いたのは、日本は、

「戸籍制度」

によって国民を把握しているわけですが、「戸籍制度」は明らかに、

「家制度」

をベースにしていますね。でも非婚率も高くなっていて、

「一家族=一人」

という世帯も増えて来ている。そうすると「戸籍制度」の必要性が低下しているのではないか?

それに対して、今さかんに、

「マイナカードを取ると、5000ポイントもらえる」

などとニンジをぶら下げている、

「マイナンバーカード」

は、

「個人」

に紐づけているわけです。本来「戸籍」があれば「マイナンバー」は必要ないはずです。でも、「戸籍」ではなく「マイナンバー」に軸足を移そうとしているのはどういうことなのか?やはり政府は、

「家族制度に基づく国民統治の限界」

を感じているからではないのか?

「個人」に基づく「マイナンバー」を推進するのであれば、当然、

「夫婦別姓も推進する」

ことになるはずなのですが、

「マイナンバー制度は推進するけど、夫婦別姓は推進しない」

のは、矛盾を抱えているのではないか?と思うのえすが、いかがなものでしょうか?

そもそも「夫婦別姓」と言っても、

「選択的夫婦別姓」

ですから、

「別姓にしたくない人は、別姓にしなくてよい」

ので、

「全ての夫婦が別姓にすべきだ、というわけでない」

のですけどね。

 

(2021、4、4)

(追記)

ということで「8000回」、到達です!パチパチパチ!

これまでの「1000回ごとの到達日」を改めて記しておきましょう。

 

第1回  =1999、 4、15「超永久保存版」(HPへのUPは1999、7)

1000回=2003、 1、10「ガタンゴトン」

2000回=2004、12、 3「ボンタンと文旦」

3000回=2007、 9、16「420円のアクセント」

4000回=2010、 5、24「『くびちょう』か?『しゅちょう』か?」

5000回=2013、 2、18「七冠の読み方」

6000回=2016、 2、15「立ち振る舞い」

7000回=2018、11、 7「強者の論理」

8000回=2021、 4, 4「夫婦別姓とマイナンバー制度と戸籍制度」

 

1 ~1000回=3年 6か月

10012000回=1年11か月

20013000回=2年 9か月

30014000回=2年 9か月

40015000回=2年 9か月

50016000回=3年 0か月

60017000回=2年 9か月

70018000回=2年 5か月

 

この「8000回」までの「1000回」は、これまでよりもアクセルふかしてますね!

予定よりも数か月早く、到達しました。頑張った!

これも「通過点」。

まだまだ頑張ります!!

(2021、4、7)