4月6日の「ミヤネ屋」で、脚本家・橋田壽賀子さん(95歳)の訃報をお伝えしました。その際に、当日担当のTデスクから、
「新聞は『橋田寿賀子』と『寿』を使っている社もあるのですが、『壽』とどっちが正しいのでしょうか?」
と質問を受けました
「壽」は「寿」の「旧字体」で「同じ字」です。
「ミヤネ屋」では「人名」には「旧字体」も使っています。原則、
「本人希望の表記」
で放送するようにしています。
一方「新聞社」は、昔から、
「できるだけ『旧字体』は使わない方針」
です。昔は「鉛の活字」の種類が少なかったこともありますが、現在は、出せないことはないはずです。
しかし「同じ字」で「字体が違うだけ」のものをそれぞれ区別していては、
「コミュニケーションツールとしての文字」
の意義がなくなってしまいます。同じ字で形(字体)が違うものは、
「『文字』ではなく『ロゴ』(記号・模様・デザイン)」
という考えに基づくのではないかと思います。
しかし「人名の漢字」は、
「その人の個性・アイデンティティーを表す」
とも考えられます。これは、一時期取り沙汰された、
「キラキラネーム」
にも通じる気がします。
確認のため、改めてきょう(4月6日)の朝刊を見てみたら、なんと!
「『産経新聞』だけが『旧字体』の『壽賀子』」
で、あとの、
『読売・朝日・毎日・日経新聞』は、全て『寿賀子』」
でした。気付かなかったあ。
テレビニュースは、チェックできませんでした。(そんなに気にしていなかったのです)
(2021、4、6)



(追記)
ネットで、各テレビ局ニュースをチェックしたところ、
「NHK・日本テレビ・TBS・フジテレビ・テレビ朝日」
は全て、
「壽賀子」
で、「旧字体」を使っていました。
これは「新聞」と大きくポリシーが違いますね。
「文字」を重視する「新聞」と、「映像」を重視する「テレビ」との体質の違いなのかもしれません。
(2021、4、7)