1月31日の日本テレビ「おしゃれイムズ」で、ゲストの市川猿之助が、
「ジワが来る」
という言葉について説明していました。これは、
「拍手が来る前のジワっと来る感じ」
を言うそうです。歌舞伎の世界の用語なのかな。
「ジワッ」という「擬態語」がそのまま「名詞」になっていると。
Google検索では(2月8日)
「ジワが来る」=1万2400件
その中の「日本語俗語辞書」というサイトには、
「じわる」
が載っていました。
http://zokugo-dict.com/12si/jiwaru.htm
意味は、
「後からジワジワと感情がこみあげてくること。」
とありました。そしてさらに、
『じわるとは【ジワジワくる】の略で、笑いや感動といった感情が後からジワジワと沸いてくることをいう。例えば、会話をしている最中は特に何も感じていなかったのが、後からジワジワとその面白さに笑いがこみあげてくるといったものがじわるにあたる。また、ジワジワと感情がわきあがるキッカケとなった画像や動画、文章を指してじわるともいう。インターネットではそういった画像や動画への投稿文やコメントに使われる。またこれとは別に、歌舞伎では見せ場の後に起こるざわめきをジワといい、そのざわめきが起こることをジワが来るという。』
あ!やはり「歌舞伎」の用語が、若者言葉・俗語に使われるようになっているのか!
その他にも「落語」でも「ジワが来る」と使われることがあるようなので、
「舞台用語」「演芸用語」
なのかな?『広辞苑・第6版』(電子辞書)を引くと・・・載っていました!
・「じわ」=(劇場用語)最高潮の場面やすぐれた演技の際に客席にざわめきがおこること。じわじわ。(例)じわがくる
おお、まさにこれだ!『大辞林・第4版』にも載っていました!
・「じわ」=劇場でクライマックスや入神絶妙の演技の直後に、観客が詰めていた息を一斉に吐くために起こる低いどよめき。じわじわ。(例)じわがくる
お、こっちの方が詳しいな。大きな辞書には載っているのかな。
しかし『精選版日本国語大辞典』は「じわ」は載っていましたが、意味が違います。
・「じわ」=(相手をじわじわと毒のように害しそこなう意か)にくまれ口。毒のあることば。毒舌。(用例略)
『新明解国語辞典・第8版』『明鏡国語辞典・第3版』『三省堂国語辞典・第7版』には、載っていませんでした。


