1月15日の日本テレビの「スッキリ」で、
「発酵あんこ」
というものを紹介していました。最初聞いたときには、
「発光アンコウ」
かと思いました。ほら、「アンコウ(鮟鱇)」って魚は、明かりをともして小魚を集めたりするじゃない。違うか。
その作り方について、森圭介アナウンサーが、
「煮上がったら冷まして」
と言っていたのですが、この、
「煮上がる」
という表現は、初めて耳にした気がします。
「ゆで上がる」「焼き上がる」
などいたことがあるのですが。この場合のは「完成する」「フィニッシュする」とい意味ですね。
「広辞苑」「新明解国語辞典」「明鏡国語辞典」を引いてみましたが「煮上がる」も「煮上げる」も載っていませんでした。
ところが!「精選版日本国語大辞典」には、両方載っていたのです!
「煮上がる」=煮えて、ふきあがる。また、完全に煮終わる。
「煮上げる」=十分に煮る。よく煮る。また、煮終える。
森アナウンサー、すごいなあ、よく知っていたなあ。
あ、でもちょっと待てよ、そもそも「関西」では「煮る」とい言葉はあまり使わず、同じ意味では、
「たく(炊く)」
を使うな。「ご飯をたく(炊く)」は標準語だけど、「おでん」のことを、
「関東(かんと)だき」
という「たく」は関西弁だな。だから「煮上がる」を知らなかったのかな?
「たき上がる」「たき上げる」
は、関西も関東も使いますよね。「お焚き上げ」は字が違うか。意味も違う。
いずれにせよ、私にとっては聞き慣れない言葉、「煮上がる」でした。
またひとつ、勉強になった!
(2021、1、15)


