7835「『ガンバ大阪』のアクセント」

2020 . 12 . 15

7835

 

「かんさい情報ネットten.」の黒木千晶アナウンサーから質問を受けました。

「『ガンバ大阪』のアクセントは、どうなんでしょうか?」

「どうと言うと?」

「『ガ\ンバ・オ/ーサカ』と2語に区切るか、それとも『ガ/ンバオ\ーサカ』とつなげてコンパウンドするか。私は2語に区切ると思ってたんですけど、アナウンス部で聞いたら、スポーツアナウンサーの方々が『そりゃコンパウンドするだろ』って・・・」

「なるほどね。それは結論から言うと、コンパウンドしてつなげて『ガ/ンバオ\ーサカ』のほうが、ツウっぽくて、よく知ってるという感じになるね。最初、アマチュアの松下電器のチームが、プロサッカーチームとしてできた頃は『ガンバ』というのが目新しくて、イタリア語で『足』とか『エビ』って意味だけど、日本語の『頑張ろう』にもつながるって話で、まだなじんでいなかったから、『ガンバ』と『大阪』を分けて『ガ\ンバ・オ/ーサカ』が多かったけど、もう25年以上経ってなじんだから、地元ではつなげて『ガ/ンバオ\ーサカ』だろうね。『複合語』というのは、2つの言葉がつながって1つの言葉になるんだけど、最初なじまないうちは、それぞれ1語1語の単語のアクセントで言うけれど、慣れて来るとつながってコンパウンドするようになるね。アクセントの山が1つになる。さらに進むと複合して長い単語は“省略”されて呼ばれるようになるね。その場合は、前の『ガンバ』を『頭高アクセント』で『ガ\ンバ』と言うんだね。」

「なるほど」

「たとえば、省庁の合併が2001年に行われたけど、これによってそれまでの『運輸省』と『建設省』がくっついて『国土交通省』になった。これも最初は『国土』と『交通』を分けて、『コ\クド・コ/ーツ\ーショー』と言ってたけど、慣れて来て2~3年すると、コンパウンドして『コ/クドコーツ\ーショー』と言うようになり、更には『コッ/コ\ーショー』と省略されるようになった、それと同じだね。」

「わかりましたー!」

ということで解決!!

 

(2020、12、15)