警察官はつらい。「変態に立ち会う」ことも普通の業務だ。田舎道をパトカーで行くのも大変。
藤聖子巡査部長の「警察における恋愛観」を吐露するシーン。これはつまり、元女性警察官である作者の気持ちを代弁しているのであろう。
「この女の縦社会で、先輩の男にちょっかいを出すとか、打ち首覚悟じゃん。一生そういうふうに思えない。絶対ない!ムリ!!」
それに対して、後輩のペアっ子・川合巡査が、
「だから、あんな、しおらしかったんですね」
と、納得顔。
また、男性のペア警察官コンビ、(藤巡査部長と同期の)源巡査部長が、ペアっ子の山田巡査がよく落とし物をすることに対して、こう言う。
源巡査部長「山田、ホント落とし物、多すぎ!山田に買われたボールペンが、かわいそう。このボールペンも牧ちゃんに買われてたら、人の3倍の書類を作れてただろうに」
「牧ちゃん」というのは、書類作成が得意な女性警察官・牧高巡査のこと。
そして続けてこう言う。
「俺がもし警察官じゃなきゃ、このボールペン一本を10万円に変えることができる」
それに対して、当の山田巡査は、
山田巡査「なんでそんなこと、できんだよ!てか、あんたが警察官で本当、よかった!!」
先輩・後輩とはいえ、1年しか違わないので「タメ口」をきくシーン、ツッコミが入るシーンが、とても面白いです。
(2020、12、12読了)


