女性警察官が魅力、と書きましたが、また新たな登場人物。
黒田カナ巡査。小柄で見た目は女子高校生に見える25歳。
学生の頃は不良だったが、更生しておまわりさんになった。「囮(おとり)捜査」によく使われる。
こういった若い、20代の警察官たちが警察の寮で暮らしているので、必然的にそこで宴会が開かれている。若い男女なので「恋愛」が起きそうだが、警察学校での同期、先輩後輩の「タテ社会」という体育会的生活のため、そういう事態は意外にも起こらない。どちらかというと同性の先輩後輩の関係の方が「恋愛」に近いのかも。
絵面からも美人と思われる藤聖子巡査部長のことを、同期の「もじゃ」(髪の毛が天然パーマ=大泉洋を連想させる。昔なら石立鉄男か)こと、源誠二巡査部長は、
「法的武装して拳銃吊った、剣道4段のゴリラだよ」
と言う。この表現がまた面白い!
その藤巡査部長は、夏場に寮で「ペアっ子」の後輩・川合に、
「暑いし疲れてるし、その上、寂しくなったら、死んじゃう!」
と、普段からは想像もできないような“かわいらしいセリフ”を言うが、後輩の川合からは、
「よくそんな横暴な態度で、ウサギみたいなことを言えますね」
と突っ込まれる。セリフと表情のアンバランスさも、面白さ・魅力の一つだ。
(2020、11、28読了)


