7847「『でずっぱり』か?『でづっぱり』か?」

2020 . 12 . 24

7847

 

 

「す・またん」の校閲担当のS君からメールが来ました。

「今朝のマルチに、マヂカルラブリーがM-1受賞後、

『テレビに「出ずっぱり」』

という記述があって『ん?』と思いました。漢字で書くと、

『出突っ張り』

なのでで、私の感覚では、

『でづっぱり』

なのですが、手元の『読売スタイルブック』や『NHK用字用語』『共同ハンドブック』では『でずっぱり』

一方、『新明解』『日本語大辞典』では、

『でづっぱり』

になっています。こういうのは困りますね。原稿通りの、

『出ずっぱり』

にしましたが、ちょっと悩みました。」

と言うのです。そこでちょっと調べて返事しました。

 

 

「『でずっぱり』『でずっぱり』は特に気にしていませんでした。『四つ仮名』問題ですね。

『新聞用語集2007年版』では122ページに『でずっぱり』で載っています。

手元の国語辞典を引いてみました。その結果は以下の通りでした。

(空見出し)(本見出し)

岩波国語      ず  →  づ

新明解国語辞典(7)ず  →  づ

三省堂現代新国語  づ  →  ず

現代国語例解    づ  →  ず

新潮現代      づ  →  ず

大辞林(4)    づ  →  ず

明鏡(8)     づ  →  ず

広辞苑(6)    づ  →  ず

精選版日国     づ  →  ず

三省堂国語     づ  →  ず

 

ということで、『でづっぱり』は、私の手元の辞書では『岩波国語辞典』と『新明解国語辞典』(第7版)だけでした。特に私はこだわりがないので『新聞用語集』にならって、

『でずっぱり』

にすると思います。」

という返事でした。

まあ他にも、たとえば、

「地面」、は本来は、

「ぢめん」

ですが、今は、

「じめん」

と書きますし、この手の問題は「旧仮名遣い」から「新仮名遣い」になったことで生じたのでしょうね。慣れるしかないかな。

 

(2020、12、24)