7785「池面?」

2020 . 11 . 10

7785

 

11月9日の「かんさい情報ネットten.」を見ていたら、視聴者の方が届けてくれた、神戸市の動植物園の中にある「池」に映る「紅葉」の写真を紹介していました。

それを見て、中谷しのぶキャスターが、

「湖面に映ってきれいですね」

と言っていましたが、「湖」というほど“大きな水たまり”ではありませんでした。

まあ、普通は、

「池」

と呼ばれる規模でしょう。気象予報士の蓬莱さんが、さりげなく、

「ええ、そうですね、水面(みなも)に映っていますね」

とフォローしていました。

しかしここで私は、別のことを考えました。

「湖」→「湖面(こめん)」

「海」→「海面(かいめん)」

「川」→「川面(かわも・かわづら)」

「水」→「水面(みなも・みのも・すいめん)」

というように「水」に関わる言葉の「水の表面」を指す言葉はあるのに、

「池の表面を指す言葉がない」

ということです。まさか、

「池面(いけめん)」

とは言いませんよね?

「いけづら」「いけのも」

とは言いません。なぜ「池」には「面」がないのか?あ、そうだ。

「沼」

もないですね。

「沼面(ぬまめん・ぬまづら・ぬまも)」

とは言いません。なんでやろ???

 

トイレに行って考えました。

 

そうか!この「面」は、「表面」という意味もさることながら、

「『点・線・面』の『面』」

ではないか?すなわち、

「『面(めん)』は、ある程度の面積(=広さ)のあるものに使う」

のではないか?

だから「海」「湖」という「広い水面」を持つものには「海面」「湖面」「面(めん)」使うが、面積の狭い「池」「沼」には使わないのではないか?

「川」は「長い」けれども「広いとは限らない」(もちろん「海か」と思うほど広い「大河」もありますが)ので、「面(めん)」は使われずに、

「川面(かわづら)」「川面(かわも)」

というように「面(づら)」「面(も=おもて)」になるのではないか?

ということは、

「池面(いけも)」

という言葉はあるのではないか?と思って『精選版日本国語辞典』『広辞苑』を引きましたが載っていませんでした。

なぜ「池面」はないんでしょうかねえ・・・?

 

(2020、11、10)