7796「後ろ手に回る」

2020 . 11 . 19

7796

 

少し昔…と言っても半年ぐらい前ですけど、その頃のメモが出て来ました。

もう書いてもいいかな。

 

4月にニュース放送で、

「(対応が)後手に回る」

「後手」

「ウシロデに回る」

と読んだアナウンサーがいました。

「手が後ろに回る」

のは、

「捕まる・逮捕される」

ことですね。正しい読みはもちろん、

「ゴテに回る」

で、意味は、

「対応が遅れること」

ですね。あとで番組の中で訂正していましたが、そのアクセントは、

「ゴ\テ」(頭高アクセント)

でしたから、信じられないことですが、そもそもこの「言い回し」を知らなかったのでしょう…。

実は「後手」には「2種類アクセント」があって、「後手に回る」のアクセントは、

「ゴ/テ」(に回る)=「平板アクセント」

なのです。「頭高アクセント」の「ゴ\テ」は、

「ゴ\テ」(囲碁・将棋の「先手」の反対語の場合)

なので、ちょっと違和感がありました。

「後手後手の対応」

ですね。「ゴ/テゴテ」です。本来ならば、

「先手先手で」

漢字の読み方の練習をしておいてほしいものです。

なお、別の意味で面白かった

「平成ことば事情6241後手に回った」

もお読みください。

 

(2020、11、19)