7791「一室のアクセント」

2020 . 11 . 18

7791

 

11月18日、他局のお昼のニュースを見ていたら、若い男性アナウンサーが火事のニュースで、

「マンションの一室が焼ける火事があり」

の「一室」を、

「イ/ッシツ\ガ」

「尾高アクセント」で読んでいましたが、これは「平板アクセント」で、

「イ/ッシツガ」

ではないのかな?と思いました。

一応、念のために手元の『NHK日本語発音アクセント新辞典』を引いてみたら、なんと「一室」には、

「2つのアクセント」

が記されているではありませんか!「品詞」によってアクセントが違うのです!

すなわち、

「名詞」=尾高・平板(例)「一室に集まる」「シングル一室を予約する」

「副詞」=平板(例)「部屋が一室空いている」

というのです。そうだったのか!

だとすると、今回の「マンションの一室が焼ける火事」は、

「尾高アクセント」でも「平板アクセント」でも構わない

ことになりますね。これは気付きませんでした。

同じ単語でも品詞によってアクセントが代わるものには、「時制」を表す言葉の、

「きのう」「おととい」

がありますね。これは、

「名詞」=中高(例)「会社に行ったのは、きのう」「最後に会ったのは、おととい」

※「の」が付くと「平板」で「きのうの会議(キ/ノーノカ\イギ)」となる。

「副詞」=平板(例)「きのう、会社に行った」「おととい、最後に会った」

という使い分けです。

「一室」も、それと似たアクセントの品詞による使い分けが行われるのですね!

勉強になりました!

 

(2020、11、18)