7805「持ち前の大きな瞳」

2020 . 11 . 23

7805

 

11月23日の『読売新聞・朝刊』を見ていたら、「番組ガイド」欄で、うち(読売テレビ)制作で日曜・夜に放送している全国ネットドラマ『極主夫道』に出演している女優の、

「田中道子さん」

を取り上げていました。この方のことは存じ上げませんでしたが、写真を見ると、とてもお美しい方です。記事の内容を読むと、

「2013年夏、ミス・ワールド日本代表に選ばれ」

「モデルとして活躍しつつ」

ああ、やっぱり、なるほどね、と思いました。

そして、ドラマの中での役割について書かれたところを読んで、

「あ、きのう見たあの主婦役の人か!」

と思い当たりました。

しかし、記事の次の文章で引っかかってしまいました。

「それでも、劇中では確かな存在感を示す。持ち前の大きな瞳に恐怖心や疑念の影を浮かべ」

問題は、

「持ち前の大きな瞳」

というところ。「持ち前の~」という場合の「~」には、

「『根性』『明るい性格』など『その人が持つ性質』」

が入るのではないでしょうか?「大きな瞳」は

「『身体的な特徴』であって『性質』ではない」

ですよね。そこに違和感を覚えたのです。(「大きな心」を持っていたら引っかからなかったかも。)

辞書を引くと、1番目の意味として載っていたのは。

『新明解国語辞典』=生まれつき器量として備わっている性質・気質。(例)持ち前のおとこ気、せんさく好きは彼の持ち前らしい

『明鏡国語辞典』=その人にもともと備わっているもの。うまれつきのもの。(例)持ち前の頑張りを発揮する。

『広辞苑』=生まれつきのもの。固有の性質。持料(もちりょう)。(例)持ち前の明るさ。

『精選版日本国語大辞典』=生まれつきのもの。生まれもった性質。固有のもの。本来のもの。本性。転性。

 

やはり「性質」ですね。先ほどの文章で言えば「持ち前の」を外して、シンプルに、

「大きな瞳に」

とすればいいですね。

 

(2020、11、23)