今から13年前の「2007年」に、その語源が気になってメモを書き付けた、
「オヤジギャグ」
ですが、そのまま、ほったらかしになっていましたが、ついに書く時期が来ました!
というのは、2020年11月に発売される、
『新明解国語辞典第8版』
に、この言葉が採録されたそうなのです。新聞広告に載っていました。
しかしその表記は、「漢字」を使って、
「親爺ギャグ」
と載るそうです。これには「違和感」があります。普通は「平仮名」か「カタカナ」を使って、
「おやじギャグ」「オヤジギャグ」
と書くのではないでしょうか。しかも「爺」は「表外字」なので、普通は採用しません。
すでにこの言葉を採録している辞書には、『広辞苑・第6版』『大辞林第4版』がありますが、ともに見出しは、
「親父ギャグ」
と「親父」で採録されています。また、『精選版日本国語大辞典』に「オヤジギャグ」は載っていませんが「おやじ」は載っていて、その漢字表記は、
「親父・親仁」
となっていて、いずれも「親爺」ではありませんでした。「親仁」は初めて見ましたが。
13年前に「平仮名か?カタカナか?」を検索した結果は、
Google検索(2007年5月20日)
「オヤジギャグ」=6万6200件
「おやじギャグ」=3万6800件
でした。
今回、13年ぶりに検索してみましょう。(2020年10月22日)
「おやじギャグ」=31万4000件
ついでに漢字でも。
「親父ギャグ」=27万1000件
「親爺ギャグ」= 4240件
「親仁ギャグ」= 2370件
やはり圧倒的に「親父」ですね。「親爺」は少ない。しかし「親仁」が、思ったよりもあったな。
また、13年前の観察では、2007年6月28日の「情報ツウ」(なつかしい!「スッキリ」の前身の番組ですよね!)
「オヤジギャル」(中尊寺ゆつこ)
と、これは「オヤジ」は「カタカナ」でスーパーされていました。これもなつかしいなあ。中尊寺さん、若くして亡くなっちゃったけど・・ほぼ同年代。
「平仮名」の「おやじ」が、「カタカナ」の「オヤジ」に変わったのは、この
「オヤジギャル」
あたりからでしょうか?だとすると、
「バブル景気あたり」
から?「オヤジ」という言葉を、
「男性だけでなく、女性に対しても使い出した頃から」
ではないでしょうか?しかもこの「カタカナ」の「オヤジ」には、
「やや否定的なニュアンス」
が含まれている。当然「オヤジギャグ」も、
「つまらない」「時代遅れ」
という「否定的ニュアンス」が含まれています。しかし「平仮名」で「おやじギャグ」としていたときは、まだ、
「しょうがないなあ・・・」
という「許容の気持ち」が含まれていたのではないでしょうか。
「寛容から不寛容へ」
という時代の変化と、
「『おやじ』から『オヤジ』へ」
という表記の変化は、関連があるのではないでしょうかね?
どうかな?


