他局ですが、大人気のドラマ『半沢直樹』。もう、歌舞伎なのか時代劇なのかコメディーなのか、よくわかりませんが、たしかにおもしろい。
堺雅人さん演じる半沢直樹が、市川中車さん演じる大和田取締役に共闘を申し入れた場面で、大和田取締役が、
「何か、大切なことを忘れているんじゃないか?七文字の言葉を」
と、暗に、
「おねがいします」(=七文字)
と半沢に言わせようとします。この際に大和田取締役(市川中車)が指を折りながら言う、
「『おねがいします』の『が』」
が、
「鼻濁音」
だったのを、私は聞き逃しませんでした。
それに対して半沢直樹(堺雅人)は、
「『が』が『濁音』」
だったのです!その理由には「2つの可能性」があると思います。
一つは、
「『歌舞伎』(市川中車)では『鼻濁音』を使うが、『現代劇』(堺雅人)では使わないのではないか?」
ということ。
もう一つは、
「半沢が『おねがいします』と言わされることの“屈辱”を表すのは、柔らかい『鼻濁音』ではなく、『濁音』で強く表現したほうが伝わると堺さんが考え、あえて『濁音』を選択した」
という可能性です。
まあ、いずれにせよ、あの場面のセリフでこういうことが気になる人は、間違いなく、
「アナウンサー(出身)」
なのではないでしょうか?そうでもない?
(2020、9、8)


