高校野球、今年は何かよくわからない形で「春の選抜」が「夏」に行われていて、各・地域大会は行われていたというような、通常から考えたら“残念な形”になりましたね。
まあ野球に限らず、「インタハイ」が中止になった他のスポーツ競技や、文科系の各種全国大会が中止になったので、高校生たちの無念さは、計り知れません(うちの娘も)。
そんな中フェイスブックで、早稲田大学グリークラブ時代の同期生が、
「横浜高校の校歌」
のユーチューブを紹介していました。それによると彼は、
「絶崖=あず」
と読むことを「横浜高校校歌」で初めて知ったそうです。
私は、全く知らず、彼の書き込みを見て初めて知りました。たしかに「校歌」では、そう歌っています。
「朝日直射(ただき)す 富岡の阜(おか)
紺碧(こんぺき)の波 額に迫る
屏風ヶ浦の 絶崖(あず)を隔て
東洋一の商港 横浜
世界をつなぐ海を朝夕(あさゆう)
目に眺めつつ 勤(いそし)み学ぶ
希望あれ 輝け 横浜高校 横浜高校」
「岐阜」の「阜」を、
「おか」
と読むのも知りませんでした。勉強になります。
「絶崖」を普通に読めば、
「ぜつがい」
ですね。『精選版日本国語大辞典』で「あず」を引いたら、
*「あず(坍)」=くずれた岸。がけ。がけの崩れてあぶない所。
とありました。「岸」だから、
「水際にある崖」
なんですね。難しい漢字ですね。用例は何と「万葉集」(8世紀後半)でした。その用例は「万葉仮名」というか漢字で、
「案受(アズ)」
となっていました。歴史のある言葉なんですね。そこに漢字で同じ意味の「絶崖」を「当て字している」と考えればいいのでしょうね。
(2020、8、31)


