内藤さんが、2015年4月~2017年1月までインターネット放送の「チャンネルくらら」で配信した「きちんと学ぼう!ユダヤと世界史:ユダヤ陰謀論を叱る」を基に書籍化されたもの。
「ダマされやすい人のためのリテラシー向上入門」
とサブタイトルがあるので、「リテラシーの入門書」だと思って読むと、かなりレベルが高く難しい。「ユダヤ史」と、それにまつわる「陰謀論」の「入門書(?)」である。
一口で言うと、
「陰謀論なんて、ウソ!」
である。
学んだ言葉は、
「ポグロム」=「破壊」を意味するロシア語。ユダヤ人の大虐殺を意味する。帝政ロシア末期に多発した。
~あの有名なミュージカル『屋根の上のヴァイオリン弾き』の基になったのは、ショーレム・アレイヘム作の『牛乳屋テヴィエ』で、テヴィエが故郷を追われるのも「ポグロム」がらみであると。(134ページ)
また、「154ページ」に出て来た「バビヤール大虐殺」の、
「バビ・ヤール」
という言葉は、
「ショスタコービチの交響曲13番」
のタイトルとしては聞いたことがあったが、ウクライナの首都・キエフ近くの「バビ・ヤール峡谷」で1941年9月29日~30日に、3万3771人のユダヤ人が連行され虐殺されたということは知らなかった・・・。
大変、勉強になった一冊でした。
(2020、8、27読了)


