昔は、サッカーの反則(ファウル)で、
「非紳士的プレー」
と呼ばれるものがありました。いわゆる「汚いプレー」や「侮辱的な行為」で、具体的には、
「審判への口答え」「わざと相手を蹴った・殴った」「唾を吐いた」
とかいった行為が該当します。
小学校1年生でサッカーを始めた私は、この言葉を聞いて、
「そうか、サッカーは『紳士のスポーツ』なんだ!」
と幼心に思いました。でも、小学校6年の時には、審判に文句を言って、当時の「小学生としては」珍しい「イエローカード(警告)」を食らったことはありましたが。
閑話休題、「ジェンダー意識の浸透」と「女子サッカーの興隆」によって、この言葉も変化してきました。たしかに、
「『女子選手』に『(非)紳士的』はおかしい」
ですものね。でもだからと言って、
「(非)淑女的プレー(?)」
と言うのも、何だかおかしい。そもそも「サッカー」を「淑女」がやる?という問題に。
そこで今や、
「非スポーツ的行為」
という表現になったんでしょうね。
あの「選手宣誓」の際に、昔はよく耳にした、
「『スポーツマンシップ』にのっとり」
というのも「女子」だと、
「スポーツ『マン』」
じゃなくて、
「スポーツ『ウーマン』」
ですが、だからと言って、
「スポーツ『ウーマン』シップにのっとり」
とは言いませんよね。男女一緒に選手宣誓をするときは、長くなっちゃうし。
こういう決まりきった「選手宣誓」も減ってきたかな。そろそろ例年だと、その「選手宣誓」を「甲子園」で耳にする季節なのに、今年は・・・寂しいですね・・・。
(2020、8、6)


