7594「『じゃれる』と『戯れる』の違い」

2020 . 7 . 16

7594

 

またもや、ふと思いました。

「じゃれる」と「戯(たわむ)れる」の違いは、何だろうか?

「戯れる」は「書き言葉」的で、「じゃれる」は「口語」といった感じがしますね。

あと「戯れる」のは「人」、「じゃれる」のは「猫」という気もします。

『広辞苑』を引きました。

 

*「じゃれる(戯れる)」=(ザレルの転)なれてたわむれる。ふざけかかる。

*「たわむれる(戯れる)」=(1)遊び興じる(2)ふざける。おどける。(3)異性に対していたずらをする。

 

「じゃれる」も漢字で書くと「戯れる」なのか。

用例の一つは浄瑠璃で、もう一つの作例は、

「飼い主にじゃれる」

やっぱり「猫」か「犬」だな。「馬」や「牛」じゃないな。

「ザレルの転」とあるので「ザレル」も引いてみましょう。

「ざれる(戯れる)」

これも漢字で書くと「戯れる」か!

「(古くはサルとも)(1)たわむれる。ふざける。(2)気がきいている。しゃれる。(3)趣がある。風雅である。」

と3つの意味が載っていて、それぞれの用例は、

(1)枕草子(2)落窪物語(3)源氏物語

と、錚々たる日本の古典文学からなので、この言葉自体が「古語・文語」と考えられますね。

ちなみに「たわむれる(戯れる)」の用例は、

(1)子供と戯れる

(2)物まねをして戯れる。

(3)は「用例」なし。

「たわむれる」は、「動物」はなく「人」ですね。あってたな、私の語感は。

 

(2020、7、16)