7616「海星」

2020 . 7 . 31

7616

 

日本全国に、

「海星」

と名の付く私立学校は多いと思いますが、斎藤兆史『努力論』(中公文庫)を読んでいたら、斎藤さんの東大教養学部時代の恩師で碩学(せきがく)=めちゃくちゃ物知りの、

「小林銈(けい)先生」

について書かれていました。

あるとき、斎藤さんの妹さんが栃木の、

「宇都宮海星女子学院」

というミッション系の高校に通っているという話をしたところ、小林先生が、

「ああ、そりゃ ステラ・マリス(Stella Maris)だ」

とおっしゃったと。斎藤さんは意味がわからなかったので、あとで調べてみたら、

「ステラ・マリス」

というのは「ラテン語」で、

「海の星」

の意味の、

「海の守護霊の名前」

で、

「聖母マリアの称号として用いられる」

ということが分かったそうです。

そうだったのか!まさに「目からウロコ」です!(そう言えば「目からウロコが落ちる」も「聖書の言葉」ですね。)

そうすると、高野喜久雄作詞・高田三郎作曲の合唱曲『水のいのち』の中に出て来る歌詞、

「くらげは海の月 ひとでは海の星」

というあの歌詞も、そういうことを意味していたのかな?

作詞の高野喜久雄さんも、作曲の高田三郎さんもクリスチャンでしたから、当然、そういうことは知った上で書かれたのではないか?という気がしてきました。

いやあ、勉強になるなあ。

小林先生のことは、不勉強でちっとも存じ上げなかったのだけれど、斎藤兆史さんを通じて知ることができました!

 

(2020、7、31)