6月10日テレビを見ていたら、この春に新型コロナウイルスの蔓延のために中止となった「センバツ高校野球大会」に出場予定だったチームを甲子園球場に招待して、8月のお盆の時期に6日間だけ、各チーム1試合の「交流戦」を行うことが決まったというニュースを放送していました。それを伝えるキャスターのこんな表現が聞こえてきました。
「針の穴を縫うようにして」
思わず、テレビに向かって言いました、
「針の穴は縫われへん!それも言うなら、『針穴を通すようにして』や!」
と。「針の穴」は、
「通す」
ですよね。「縫い」ません。だって「穴」は「縫えない」ですよ。「布」を縫うんだから。
逆に「縫うように」を生かすと、
「人ごみを縫うように」「スケジュールの合間を縫うように」
のような形でしょう。これは、
「混交表現の一種」
でしょうね。
「針穴を通すようにして」以外で似たような表現としては、
「針糸を通すように」「スケジュールの隙間を縫うように」
ということになるでしょう。
(2020、6、11)


