6月23日の夜、仕事をしながらNHKの歌番組「うたコン」を聞いていたら(今ですけど)、司会の赤木野々花アナウンサーが、
「おとといの『父の日』は、何かされましたか?」
と、相方の司会の俳優・谷原章介さんに質問しました。谷原さんが、
「まあ僕が何かするというよりは、子どもたちが花束をくれました。赤木さんは、何かされましたか?」
と返すと、
「最近は、『妹で』お祝いができるんで」
と言ったので、
「え?『父の日』と『妹』がどう関係するの?妹さんと一緒にお父さんにプレゼントをしたの?」
と思ったのですが、よく考えたら赤木アナウンサーは「妹で」ではなく、
「リモートで」
と言ったのですね。「リモート」という言葉、私は「中高アクセント」と言いますか「モ」にアクセントのある、
「リ/モ\-トで」
というように言いますが、赤木アナウンサーは、「平板アクセント」で、
「リ/モートで」
と言ったので、私は同じアクセントパターンで、最初が同じ「イ」の母音である、
「妹(イ/モート)」
と聞き間違って驚いたわけです。これが、
「弟(オ/トート)」
ならば間違わないのですが「弟」でお祝いはしません。もちろん「妹」でもしません。
たとえば、
「ド\ラム」「ピ\アノ」「ギ\ター」「バ\イク」
というように、従来は「頭高アクセント」の言葉でも「その言葉をよく使う人たち」は、
「ド/ラム」「ピ/アノ」「ギ/ター」「バ/イク」
と「平板アクセント」で言う傾向を、元・東京外国語大学教授の井上史雄先生は、
「専門家アクセント」
と名付けられましたが、赤木アナウンサーはそれだけ「リモート」という言葉をよく使うのでしょうか。これも「コロナ」のせいなのかな?「妹」のせいではないな。
(2020、6、23)


