5月26日の「日経新聞」夕刊1面の「あすへの話題」で、作家の篠田節子さんがコラムを書いていました。そのタイトルが、
「手鍋下げても」
おや?これは、誤植では?正しくは「下げて」ではなく「提げて」で、
「手鍋提げても」
ではないのか?と思って本文を読んでみると、真ん中あたりに、
「全裸の女が、サバンナで手鍋を下げる。何ともシュールな図だが理由を聞いて深く納得。」
というように、
「手鍋を下げる」
とありました。本文の中の文字遣いなどは、「外部筆者」の場合は、新聞社のルールには合わせずに「書かれたままにする」ことが多いと思いますので、恐らく篠田さんが、
「手鍋を下げる」
と書いたのでしょう。しかし「タイトル(見出し)」に、わざわざ(字が違う)この部分を使わなくても…と思って、ハタと思い当たった。
「タイトルも篠田さんが付けたのではないか?」
そうすると、校閲も手出しができないので、そのまま出てしまう。
これは校閲としては、悔しいだろうなと思いました。
篠田さんは、あえて「下げる」を使ったのかな?
(2020、5、26)


