7482「手鍋下げても」

2020 . 5 . 26

7482

 

5月26日の「日経新聞」夕刊1面の「あすへの話題」で、作家の篠田節子さんがコラムを書いていました。そのタイトルが、

「手鍋下げても」

おや?これは、誤植では?正しくは「下げて」ではなく「提げて」で、

「手鍋提げても」

ではないのか?と思って本文を読んでみると、真ん中あたりに、

「全裸の女が、サバンナで手鍋を下げる。何ともシュールな図だが理由を聞いて深く納得。」

というように、

「手鍋を下げる」

とありました。本文の中の文字遣いなどは、「外部筆者」の場合は、新聞社のルールには合わせずに「書かれたままにする」ことが多いと思いますので、恐らく篠田さんが、

「手鍋を下げる」

と書いたのでしょう。しかし「タイトル(見出し)」に、わざわざ(字が違う)この部分を使わなくても…と思って、ハタと思い当たった。

「タイトルも篠田さんが付けたのではないか?」

そうすると、校閲も手出しができないので、そのまま出てしまう。

これは校閲としては、悔しいだろうなと思いました。

篠田さんは、あえて「下げる」を使ったのかな?

 

(2020、5、26)