皆さんは、
「ねぎま」
って存じですか?
「もちろん知ってるよ、焼き鳥屋さんでよく食べるよ!」
っていう方が多数だと思います。でも実は、元々の「ねぎま」というのは、
「ネギとマグロを入れた鍋料理」
だったんです!
「ネギマグロ」
の「最初の3文字」を取って、
「ネギマ」!
私も知りませんでした。
「焼き鳥のねぎま」
のほうが「新しい料理」なんですね。
その証拠に、手元の国語辞典で「ねぎま」を引くと、ほとんどの辞書が、
「ネギとマグロの鍋料理」
しか載せていません。「焼き鳥の『ねぎま』」を載せていたのは、比較的新しい辞書です。
年代順に並べてみると、
×「デジタル大辞泉」(電子辞書)
×「新潮現代国語辞典」(2版・2000)
×「三省堂国語辞典」(5版・2001)
×「精選版日本国語大辞典」(2006)
×「広辞苑(6版・2008)
×「明鏡国語辞典」(2版・2011)
×「旺文社標準国語辞典」(7版・2011)
×「新選国語辞典」(9版・2011)
×「新明解国語辞典」(7版・2012)
〇「三省堂国語辞典」(7版・2014)
×「現代国語例解辞典」(5版・2016)
〇「広辞苑」(7版・2018)
〇「三省堂現代新国語辞典」(6版・2019)
〇「岩波国語辞典」(8版・2019)
×「大辞林」(4版・2019)
でした。やはり「三省堂国語辞典・第6版」の「2008年」が早いですね。「三省堂国語辞典」の編纂に飯間浩明さんが加わったときから、ですね。さすが飯間さん!
このうち「焼き鳥のねぎま」を載せている辞書では、
・「まぐろのねぎま」=「葱鮪」
・「焼き鳥のねぎま」=「葱間」
と「漢字の使い分け」も記しています。そして
〇「広辞苑」(7版・2018)
〇「三省堂現代新国語辞典」(6版・2019)
の2冊は、「見出しも別」にしています。「別の言葉」であると。
「広辞苑」は「2008年」に出た「第6版」には「焼き鳥の葱間」はのせていなかったのに、10年後の「2018年」に出た「第7版」では、「別見出し」で載せています。
大きな辞書で、去年(2019年)出た新しいなのに「焼き鳥の葱間」を載せていない「大辞林・第4版」は、残念です。


