7490「『血栓』のアクセント」

2020 . 5 . 29

7490

 

新型コロナウイルスが引き起こす症状のひとつに、

「血栓を作る」

という厄介なものがあると、5月28日の「ミヤネ屋」でお伝えしました。その、

「血栓のアクセント」

は、

「ケッ\セン」(頭高アクセント)

「ケッ/セン」(平板アクセント)

のどちらでしょうか?

『NHK日本語発音アクセント新辞典』を引いてみたら「血栓」のアクセントは、

「ケッ/セン」(平板アクセント)

しか載っていませんでした。

きょうの「ミヤネ屋」では、林マオアナウンサーが、

「ケッ\セン」(頭高アクセント)

で読んでいて「おや?」と思いましたが、メーンMCの宮根誠司さんは、

「ケッ/セン」(平板アクセント)

でした。ところが、リモート出演した新潟大学榛沢(はんざわ)和彦先生「頭高アクセント」で、

「ケッ\セン」

と言っていたのです。これはいわゆる、

「演説アクセント」

だろうと思います。お医者さん「治療(チ/リョー)」という「平板アクセント」の言葉も、「頭高アクセント」で、

「治療(チ\リョー)」

と言うことがあります。

また、学校の先生「教育(キョ/ーイク)」という「平板アクセント」の単語を、

「教育(キョ\ーイク)」

とやはり「頭高アクセント」で言うことがあります。

これに関しては「平成ことば事情2049防犯・判決・支援のアクセント」に詳しく書きましたので、お読みください。

最初「平板アクセント」で「ケッ/セン」と言って宮根さんですが、榛沢先生が「頭高」で言うのを聞いて敏感に

「頭高アクセント」

に修正・対応しました。

またその後に話した読売テレビの高岡解説副委員長「頭高アクセント」で、

「ケッ\セン」

と。しかし、リモート出演された伊藤聡子さんは「平板アクセント」で、

「ケッ/セン」

でした。

(追記)

6月1日の「かんさい情報ネットten.」に出演していた森田豊医師「血栓」「頭高アクセント」で、

「ケッ\セン」

と言っていました。やはり「演説アクセント」ですね。お医者さんは「頭高アクセント」だ。

(2020、6、1)

 

 

(2020、5、28)