新型コロナウイルスが引き起こす症状のひとつに、
「血栓を作る」
という厄介なものがあると、5月28日の「ミヤネ屋」でお伝えしました。その、
「血栓のアクセント」
は、
「ケッ\セン」(頭高アクセント)
「ケッ/セン」(平板アクセント)
のどちらでしょうか?
『NHK日本語発音アクセント新辞典』を引いてみたら「血栓」のアクセントは、
「ケッ/セン」(平板アクセント)
しか載っていませんでした。
きょうの「ミヤネ屋」では、林マオアナウンサーが、
「ケッ\セン」(頭高アクセント)
で読んでいて「おや?」と思いましたが、メーンMCの宮根誠司さんは、
「ケッ/セン」(平板アクセント)
でした。ところが、リモート出演した新潟大学の榛沢(はんざわ)和彦先生は「頭高アクセント」で、
「ケッ\セン」
と言っていたのです。これはいわゆる、
「演説アクセント」
だろうと思います。お医者さんは「治療(チ/リョー)」という「平板アクセント」の言葉も、「頭高アクセント」で、
「治療(チ\リョー)」
と言うことがあります。
また、学校の先生は「教育(キョ/ーイク)」という「平板アクセント」の単語を、
「教育(キョ\ーイク)」
とやはり「頭高アクセント」で言うことがあります。
これに関しては「平成ことば事情2049防犯・判決・支援のアクセント」に詳しく書きましたので、お読みください。
最初「平板アクセント」で「ケッ/セン」と言って宮根さんですが、榛沢先生が「頭高」で言うのを聞いて敏感に
「頭高アクセント」
に修正・対応しました。
またその後に話した読売テレビの高岡解説副委員長も「頭高アクセント」で、
「ケッ\セン」
と。しかし、リモート出演された伊藤聡子さんは「平板アクセント」で、
「ケッ/セン」
でした。
(追記)
6月1日の「かんさい情報ネットten.」に出演していた森田豊医師も「血栓」を「頭高アクセント」で、
「ケッ\セン」
と言っていました。やはり「演説アクセント」ですね。お医者さんは「頭高アクセント」だ。
(2020、6、1)


