『11人いる!』(萩尾望都、小学館文庫:1994、12、10)

2020 . 5 . 25

2020_061

 

2020読書日記058に書いた中川右介さんの『萩尾望都と竹宮惠子~大泉サロンの少女マンガ革命』(幻冬舎新書)を読んで、手元にある「少女マンガ」を読んでみたくなり、久々に引っ張り出して来たのがこの本。

改めて読んでも面白かったし、当時(『別冊少女コミック』1975年9月号から11月号に連載)=今から45年前に想像されたSFの世界はこうだったのかと、そういう意味の興味もあった。宇宙を舞台にしたSFで、推理小説・ミステリー的(密室のトリック?)あり、BL(ボーイズラブ)的要素(「リボンの騎士」的な)もありで、盛り沢山。続編も収録されている。宇宙船内での「感染症」も出て来るのでまさしく「現代的」だ。

絵のタッチは(当然のことながら)少女マンガ的で、弓月光の主人公にも似ているような感じ。当時、著者はまだ25~26歳。それでこのような物語を描けるのか。スゴイです。

そして、ちょうどこの本を読み終わった日(5月23日)から、読売新聞・朝刊の「時代の証言者」というインタビューコラム欄で、「竹宮惠子」のインタビューが始まった!さっそく萩尾望都らの「24年組」(=昭和24年生まれの「少女マンガの革命児たち」)のことにも触れている。楽しみ!

 

 

(2020、5、23読了)