『カズのまま死にたい』(三浦知良、新潮新書:2020、2、20)

2020 . 4 . 3

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この本の発行日って、「カズの誕生日」じゃないの?「53歳」の。

これ、日経新聞に連載しているコラムをまとめた物。見開き2ページで1回分なのでとても読みやすい。でも、見開き2ページでは分量が少ないので、書き溜めた分を、何と「過去6年分」、つまり「2014年からのコラム」をまとめたもの。40代後半から50代前半のカズのことがわかる。こんなに「しゃべるように書ける」のはスゴイ。辛坊さんに通じる文体である。(口述筆記だったら当然だけど、もし自分で書いているのなら、本当にスゴイです!)

カズがFIFAのイベントに行くと「何度もワールドカップに出ている世界的なプレーヤーたち」が、「ワールドカップに出たことのない自分」に声をかけて来てくれる…と書いていましたが、何も恥じることはないよ!カズは彼らと同じ、

「世界的なフットボーラー」

なんだから。あの「ジョージ・ベスト」も、「北アイルランド」という弱小チームの所属だったから、クラブでは「マンチェスター・ユナイテッド」という強豪チームを率いて一世を風靡したのに、ワールドカップには一度も出ていないんだからね!

「一(いち)プレーヤー」として燃え尽きるまでやりたいという思いを40年近く続けるカズ。去年のイチローの引退には思うところがあったでしょうね。

ことしは「J1」の舞台に戻って来た。残念ながら「新型コロナウイルス」の影響でリーグ戦が中断されて、再開の目途も立っていないが、恐らく、日々黙々と訓練を続けていると思う。年々いろいろ考えながら、厳しい訓練を続けるカズから、目が離せませんね。

 

 

 

 

(2020、3、13読了)