『インフェルノ(上)』(ダン・ブラウン著、越前敏弥訳、角川文庫:2016、2、25)

2020 . 3 . 23

2020_035

4年前に文庫本(上・中・下)3冊を読んだ。

2016読書日記040『インフェルノ(上)』

2016読書日記041『インフェルノ(中)』

2016読書日記042『インフェルノ(下)』

それをまた読もうと思ったきっかけは、この物語が「ウイルス」を巡る陰謀で、WHO事務総長(=女性)も出て来るから。「新型コロナウイルス」対策の、何か参考になるような話はないかな?と興味を持ってのことだ。

しかもこの物語の舞台は「イタリア」(フィレンツェ)。予言的な感じも...。

読んでみて「そうそう、これはメモしておこう」と前回思ったのに、メモしていなかったことをメモしておきます。

「サリギア(SALIGIA)」=「七つの大罪」の頭文字を取ったもの

・スペルビア(Super bia)高慢

・アワリティア(Avaritia)貪欲

・ルクスリア(Luxuria)邪淫

・インウィディア(Invidia)嫉妬

・グラ(Gula)貪食

・イラ(Ira)憤怒

・アケディア(Acedia)怠惰

・『「その長い嘴がついた仮面は」ラングドンはつづけた。「中世の疫病医が、感染者を治療するあいだ、病原菌を鼻孔から遠ざけるために顔につけていたんだ。現代では、ヴェネツィアのカーニバルのときに仮装用として使われるぐらいだけどね」』(80ページ)

・「三つの顔を持つ悪魔が人を食っている。これは中世によく見られる絵柄。黒死病を表す図像。何物にもかぶりつく三つの口は、かの疫病がいかにすさまじい勢いで人々を食い荒らしたかを象徴している。」(105ページ)

・「サリギアは人類全体の罪を象徴するものだが...中世に広まった教えによると...」

「それを罰するために神はこの世に黒死病をもたらした」

シエナがあとをつづけた。(106ページ)

「長い嘴がついた仮面」ってあの鳥のような、カーニバルの。あれは14世紀の黒死病・ペスト対策で医者が付けた「防護服(お面)」だったのか!

だとすると・・・日本の「天狗」のあの長い鼻も、同じような「防護面」だったのかも!と思いました。

(2020、3、21読了)