ストーリー

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第一話

超能力は誰のため?

1月5日(木)よる11時59分~0時54分放送 ※一部地域を除く

 増山圭太郎(田中直樹ココリコ)は、高鍋リサーチ調査部に勤務するサラリーマン。一見すると普通のサラリーマンだが、実は主な仕事は「能力者」の選定及びスカウトである。能力者とは……つまり超能力者である。増山の暮らす世界では、超能力者の存在が認知されている。と言っても、国民の半数以上は真偽を疑うという状況で、能力者には厳しい環境なのだが……。そして増山自身も、<人の心を読んだり自分の心を音を発せずに伝えることができる>、<物に触れずに動かせる>、<透視ができる>…などの能力者で、仕事もデキる男である。

 そんな増山が一目置く存在が、高鍋リサーチ所長の高鍋逸雄(鹿賀丈史)だ。高鍋は日本超能力師協会専務理事を務めており、協会は「超能力」を一般に周知させる為、能力者の資格試験を実施、合格した者を『一級または二級超能力師』として認定していた。また近年、増加している『超能力事案』への対応も担っており、超能力者の仕業だと疑われている川口市の火災事件や港区の女子高生傷害事件の調査を、増山ら調査員に命じていた。

 ある日、増山は同僚の河原崎晃(忍成修吾)とともに、ピックアップした能力者のスカウトに向かった。まず訪れたのは、中井健(柄本時生)、就活中の大学生だ。大学内の一角で大きなヘッドホンをして一人で弁当を食べている中井。まるで身も心も閉ざしている様子である。増山がテレパシーで話しかける。すると大きく動揺する中井。その様子を見て増山は、中井が上手く能力をコントロール出来ていないことに気付く。中井は、<他人の心が声となって聞こえる>という能力を持っているのだが、心にフタをするやり方を知らず、常に止めどなく聞こえてくる人の心の声に悩まされる生活をしていたのだ。その中には自分へのひどい悪口もあった為、辛い思いをして過ごしてきたという中井は、自分の能力をむしろ迷惑だと思っていた。そんな中井に優しく声をかける増山だが、中井からは「もう来ないで下さい」と言われてしまう。

 その後、会社に戻った増山と河原崎は、突然「そんなに見てえんなら見せてやるよ!」と応接室から飛び出して来た住吉悦子(中村ゆり)と出会う。追いかけて来た高鍋がなだめようとするのだが、激高した悦子は高鍋のスーツにふれ、火を起こすと「次は殺すからな」と言って出て行ってしまう。実は、悦子の能力は、川口市の火災事件に関係しているのではないかと疑われおり、高鍋は調査担当の増山に無断で悦子に接触していたのだ。悦子の危険な能力に強い興味を示す高鍋の真意を怪しむ増山。しかし高鍋は「能力者には危険人物だっているかもしれない。それが管理できれば世間は安心するだろ?」と言うが、「能力者はモルモットじゃない。能力者も同じ人間です」と反発する増山。

 翌日、増山と河原崎がスカウトに向かったのは高校生。高原篤志(浅香航大)は<物に触れて、その物に起こった過去の出来事を映像で感じ取る力>を持つ少年だ。増山のテレパシーを聞き、待ち合わせ場所にやって来た高原は、自分の能力をうまく使えず、苛立っていた。「こんな半端な能力なんかいらない。友達一人助けられない能力なんて……」と言う。高原が苦しんでいる理由、それはクラスでいじめにあっている成田史哉(雨野宮将明)を自分の能力で助けることが出来ないからだった。連日、不良グループの矢沢(松永拓野)から「小指一つで事件解決!」とからかわれ、矢沢らによってどこかに閉じ込められた成田の居場所を探し出すように言われる高原。しかし、高原の未熟な能力ではいつも成田を見つけ出すことができない。矢沢から「結局、超能力なんて使いもんになんねーじゃん」とバカにされ悔しい思いをする高原。ある日、いつものように矢沢から成田を探すように命令される高原だったが、「もうやめた」とヤケになり、能力を使うことを拒否する。結局、成田はどこかに閉じ込められたままで学校は無断欠席扱いになってしまう。帰り道、高原のことを待ち伏せしていた矢沢らと高原はケンカになってしまう。そして、掴み掛かった高原の小指が矢沢の体に触れた瞬間……成田の「きっと見つけてくれる」という声が聞こえてくる。それは、成田が矢沢達に閉じ込められた際、矢沢に放った言葉だった。そして、それは自分に向けられた言葉……こんな中途半端なオレに…そう感じた高原は「そんなこと言われたら、また探さなきゃなんねーじゃん」泣き笑いになる。そして矢沢に立ち向かうが、逆に殴られ吹き飛ぶ高原。

 その時!増山が現れる。増山は自身の超能力で見事に矢沢達を退散させることに……。そんな増山を憧れの眼差しで見つめる高原。そして、増山は高原に一通の手紙を差し出して「興味があれば読んでみて」と言うのだった。

 また、増山は中井と悦子にも手紙を送るのだったが……。

 数日後、増山は高鍋に辞表を出すことに。「なぜだ?」と問う高鍋に「今後も協会には協力しますよ。僕は僕のやり方で」とかわす増山だった。

 果たして、増山からの手紙を受け取った高原、中井、悦子達の反応は?

 また、高鍋リサーチを辞めた、増山の今後は如何に!?

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