1月25日、一時は引退さえ囁かれた朝青龍が見事、復活優勝を果たした。その優勝パレードのオープンカーに1人の男性の姿があった。朝青龍が「日本のお父さん」と慕う元・特等床山、"床寿"こと日向端隆寿さん(65)。中学卒業と同時にこの世界に入って50年。高見山、小錦、千代の富士、曙と、相撲史に輝く力士を背中から支えた。定年を迎える11月場所に向けて交わされた「優勝してオープンカーに乗せる」という約束を軸に、それを果たせなかった床寿と朝青龍の思い。その約束を1月に見事に果たすまでの2人の姿を追った。