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#1111

ルーブ・ゴールドバーグマシン(前編)

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依頼を受け別荘地にやって来たコナン、蘭、小五郎。内容は「別荘に何者かが忍び込んだ痕跡がある」というものだったが、犯人はアライグマで早々に事件は解決した。帰宅しようと道を歩いていると、大きな別荘の前に群馬県警の警察車両が複数停まっているのを見かける。現場に居た山村警部が言うには、ベランダでコーヒーを飲んでいた被害者が、落ちてきた煙突にぶつかって絶命してしまったという事故らしい。被害者は全国三十六店舗も展開するヤンニョムチキン専門店『チョムチョム』の会長・井上浩平。話している最中、コナンは煙突の付け根に切り込みを発見する。煙突が落ちやすいよう、何者かが事前に細工していた痕跡であるため、殺害事件として捜査が始まった。
 別荘地には、井上の知人が数名滞在している。『チョムチョム』代表取締役社長・田中風馬、『チョムチョム』にも出資している投資家・島田典弘、学生時代からの友人で無職とはいえ悠々自適な生活を送っている資産家・河本新、そして遺体の第一発見者である井上の二人目の妻・井上奈々子。奈々子以外の全員にアリバイがあるようだ。
周辺を捜索していたコナンは、ドミノのような板や屋根に刺さった手斧などを発見。さらに遡ると、手斧の発射台と思われる装置や鳥にエサを与えるためのオートフィーダーがあった。コナンは、これらの装置が井上を殺害するためのルーブ・ゴールドバーグマシンだと考える。毎朝六時きっかりにベランダでコーヒーを飲む井上の習慣を知っている人物による可能性が高いということになるが……。

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