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#1110

高木と伊達と手帳の約束(後編)

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一年前に伊達刑事が書き残した暗号のメモを解き、喫茶ポアロにやってきたコナン、歩美、元太、光彦、灰原、高木刑事、佐藤刑事。ポアロに残された情報から誘拐犯が指定した身代金の受け渡し方法を推理し、フランス自動車メーカー副社長の息子・アランのを救出することに成功する。犯人には逃げられてしまったが、とにかく人質の安全が確保され安堵する一同。しかし拘束されてもいないアランが逃げ出せなかったのは、当時、一緒に居た友人の犬飼佑二も監禁されていたためだった。アランは車から外の景色を見ることができなかったが、出発する時と到着したときに日売ラジオの『道路交通情報』を聴いたという。車で移動した距離が三十分だと分かったため、高木刑事、佐藤刑事、安室はポアロを起点に三方向へ車を走らせる
 アランの記憶では、監禁されていた場所は「人や部屋が多いエレベーターのある所」「エレベーターのボタンを押すところは見るなと言われていたが一番上の数字は“五”だった」とのこと。一度最上階に行ってから外出していたことから、アランがどの階に監禁されているか認識できないようにしていると考えられた。さらに、窓からは朝陽と夕陽、子どもたちだけが泳ぐプールが見えていたことも分かる。小学校の屋上プールが見える団地かマンションの四階角部屋――しかし、東京にはよくある場所だ。そこでアランは犯人の指示で車で横になっていた際、“ある物”が見えたと言い始める。

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